スマート農業の可能性
もりなが農園では、「スマート農業」への取り組み準備を行っています。
スマート農業はロボット技術やAIなどを取り入れ、農作業を自動化・省力化する手法です。
これらを取り入れることで、農作業の労力を大幅に削減できます。
労働力不足の解決、国内における食料自給率の安定、離農の減少率の歯止めなど、スマート農業は色いろな可能性を秘めています。
農業用ホバークラフトを試験的に導入
当園では今年の6月、水田にて除草剤散布を行う「農業用ホバークラフト」を、園地の一部で試験的に導入しました。
ラジコンのようにリモコンを使って操縦する小型のホバークラフトなのですが、たいへん高性能で1反の田んぼをわずか1分ほどで散布し終えることができました。
この農業用ホバークラフトは水の張った水面を半浮上し、田面を滑るように走っていきます。これまで除草剤の散布には、車輪タイプの水田用栽培管理機を使用してきましたが、半浮上するホバークラフトの場合だと車輪の旋回跡も残らず、欠株のリスクがないと実感しました。
現在、農業用ドローンを使っての薬剤散布をしている農家も多くなってきましたが、ドローンの場合だとどうしても風などの影響で隣の園地に影響が出てしまいます。しかし、ホバークラフトの場合はそのような心配もありません。
今後はAI搭載の田植え機を導入予定
次に導入を考えているのは、AIを搭載した無人田植え機です。
現在、日本では4社ほどがこの無人田植え機を販売しているそうですが、これらの田植え機はGPS(衛星利用測位システム)で水田の位置や広さを登録し、そこからAI(人工知能)が計算を行って自動運転する、という仕組みです。
この無人田植え機の操縦方法ですが、はじめだけ田植え機に乗って田んぼの外周を走って位置などを読み込ませる必要があります。その後は、苗をセットする以外は自動で植え付けてくれます。
この田植え機が優れているのは、いびつな形の田んぼでも畝間(うねま)も株間(かぶま)を計算して作業を行ってくれるところです。
農業における技術の進歩も目覚ましいものがありますが、もりなが農園としてもしっかり情報収集し、スマート農業への取り組みを加速させていきたいと考えています。