耕作放棄地の再生を行っています
今年のはじめから、社屋近くにある新たな田んぼを管理しています。
この土地は耕作放棄地だったのですが、土砂や残渣などが積まれて荒れ地のような状態になっていました。
土地の持ち主さまは跡継ぎ等の問題もあり、「何とかして欲しい」との相談を受けていましたので、今年の1月から田んぼの復元に取りかかりました。
しかし、思った以上に土砂の撤去や「水平出し」の作業がたいへんで、4カ月もの時間を要しました。
写真で見る限りキレイな農地に見えますが、よく見るとかなり高低差があるのが分かります。積み上がった土を低い位置に移動させる土寄せの作業は、シャベルを手に行うところもありますので、かなり骨の折れる仕事です。
しかし、水平出しの作業は田んぼの水管理や稲の育成・収量に大きく関係するので、手が抜けません。
また、土砂が積まれていた田んぼでしたので土の中は石だらけでした。大きさが50センチを超えるものもゴロゴロあります。
この石を取り除く「石拾い」も、地味ですが大切な作業です。小さい石であればさほど問題はありませんが、大きな石の場合は機械の故障やケガにもつながります。トラクターに装着するロータリー爪(耕運刃)にもガンガン当たり、部品も摩耗しやすくなります。
まずは地力を戻していきます
耕作放棄地を整地したからといって、すぐに水稲を作付けできるわけではありません。
無理に米作りをすると、味や香りが悪い美味しくないお米ができます。
現在、この園地は窒素過剰な状態なので、土壌改良を行いながら
大豆 → 飼料用米 → 主食用米
と段階を踏んで作付けを行っていきます。
今シーズンは、大豆の植え付けからのスタートになります。
主食用米の作付けができるまでには3〜4年ほどかかるかもしれませんが、じっくり時間をかけて美味しいお米が獲れる田んぼに育てていきたいと思います。